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ロボコップ見てきた

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ぼくのIMAX映画初体験は、『ロボコップ』(2014)でした。バンコクにて。IMAXのスクリーンて、でかいんですね。びっくりした。『ゼロ・グラビティ』もIMAXで見たかった。

オムニ・コープ社の治安維持ロボット兵器は、世界各国で実用化されているが、アメリカ国内ではロボット兵器の使用が法律で禁止されおり、導入されていない。ロボットを警官としてアメリカに「売り込む」には、国民の支持を取り付け、法律を改正する必要がある。そこで、人間とロボットを組み合わせたロボコップであれば国民の拒否反応も起きないのではないか、ロボコップで実績を作り、法律改正の足掛かりにしよう、ということになった。
重症を負った警官アレックスがその人間部分に選ばれ、家族の同意を経てロボコップになった。しかし、判断スピードでは機械に勝てないし、人間的な感情が邪魔をしてロボコップになりきれない。だから、よりロボットに近い状態で職務を遂行できるよう、さらに改造が加えられた。犯罪者リストがインストールされ、監視カメラのデータにリアルタイムでアクセスできるようになったロボコップは、驚異的な成果を上げる。だが、感情を持つことはないし、もはや家族を認識することもない。
そんなロボコップが、アレックスとして再び感情と家族を取り戻せるのか、っていうお話。

やっぱりロボコップだし、淀川長治さんがやっていたころの日曜洋画劇場を見るときの感じで見たらおもしろかった。ストーリーの方向性はオリジナルと違うけど、ロボコップの動作を制限するプログラムがあるなど、仕掛けはオリジナルをなぞっていたりします。クライマックスでロボコップがその制限プログラムに反してあることをするのだけれど、なぜそれができたかが「がんばったから」としか見えなかったのは気のせい?なにかひとつロジックがあればよかったのに。残念。

「こんなデザイン、ロボコップじゃねえ」とか、「バットマンとアイアンマン足して2で割っただけ」とかいう声があるようですが、オリジナルは27年前だし、今の時代っぽくアップデートされているということではよかったと思いました。動作するときのモーター音なんかに重厚感が出てた。

全体的な雰囲気としては、オリジナルにあった、あのディストピア感がもっとほしかったかなと思いました。デトロイトの街も別に普通っぽかったし。

ところでロボコップ オフィシャルサイトの宣伝文句。「半分人間、半分ロボット。最強の警官登場」「彼が犯罪捜査を面白くする」って、なんだかね*1
予告編も同じ方向性。ロボコップって、超強い警官が敵をやっつけてスカッとする!ってストレートな話じゃないんと思うんだけど。苦悩とか葛藤とかを前面に出すと、日本ではお客さんが入ってくれないっていうことなのかな。

アメリカの予告編では、政治的な問題意識だとか、家族との関わり合いとか、機械対人間のせめぎ合いに触れていて、これと同じ予告編は、字幕付きで日本のオフィシャルサイトにも置いてあるんだけど、その予告編をトップに置かないっていうのは意識的だよね、きっと。

ROBOCOP - Official Trailer (2014) [HQ] - YouTube

ポール・バーホーベンを見なおしたくなりました。『スターシップ・トゥルーパーズ』と、『トータル・リコール』と、オリジナルの『ロボコップ』。


*1:言葉選びが中学生っぽいっていうのは置いておいて